マーケティングコンサルタントの上月です。
藤井聡太さんが最年少タイトルを勝ち取り、将棋界への注目がグーッと高まっていますが、藤井聡太さん以外で将棋界で有名な方といえば「ひふみん」こと加藤一二三さんです。
彼がかつて、AI将棋ソフトと対決するなら、何をするか?と聞かれたときになんて答えたかご存知でしょうか。その答えを聞いてなるほど!と目から鱗が落ちました。
その答えは、
「コンピューターは熱に弱いからストーブで」
です。
熱でコンピューターの性能を落としてやろうという考えです(笑)面白いですよね。どうやったらAIより優れた打ち手を考えられるか、と考えてしまいますが、まさかそんな方法で弱らせるとは・・・。
反則でしょ!と思っかもしれませんが、相手の弱点をついて、勝つというのは、ビジネスでも使えます。
競合の弱点をつき、自社の強みとして業績を伸ばしている会社
競合の弱点をつき、業績を伸ばしている会社
それが、「でんかのやまぐち」です。
東京の町田市にある町の家電屋さんですが、その戦略が中小企業のためになるとメディアにもよく取り上げられています。でんかのやまぐちは、大手家電量販店がひしめく激戦区の中でも利益を伸ばしているのです。
大手企業の激戦区内でガツンと業績を伸ばした3つの秘密
1,顧客を高齢者に絞った
まず、大手家電量販店よりも価格の高い自社であってもたくさん買ってくれるお客様だけをターゲットにしぼりました。他社より勝てている部分を分析したわけです。結果として、比較的お金に余裕のある高齢者の方に絞られました。
2,大手にはできない手厚いサービス
次に彼らが喜ぶサービスを徹底して行いました。でんかのやまぐちでは、出張訪問が無料です。電球1個の交換でも良いですし、テレビの録画予約設定も無料。さらには、ペットの餌やりや駅までの送迎もしてくれるそうです!こんなこと、大手家電量販店ではできませんよね。小回りがきく中小企業だからこそできるサービスです。そして、ターゲットも求めていました。
3、高単価にした
こんな手厚いサービス。すべての方に行っていたらさすがに手が回りません。無料ですから人件費もかかります。これらのコストをまかなうためには、単価をあげなくてはいけません。実際に同じ商品は家電量販店の2倍の価格設定になっています。しかし、これら手厚いサービスが高くても欲しいお客さんがいるので、粗利率は一般的な家電量販店が25%に対して38%と驚くほど高い数字を出しています。
家電量販店の得意な低価格で戦うのではなく、顧客を絞り込み大手ができない手厚いサービスで、業績を伸ばしている「でんかのやまぐち」
きっと、参考になる部分もあると思います。
でんかのやまぐちさんがどうやって今の体制を作ったのか、さらに詳しく知りたい方は以下の書籍がオススメです。